Message PHP
[Homepage] [Script Top] [Administrator]

2017-01-29 の記事 - 2017-01-29
天皇退位に関して。BBCを聞いていたところ、「現政権が一代限りの適用を望んでいるのは、永続的な見直しをするとなれば女性を認める改正などの気運が出ることも避けられず、それを回避したいため」といった分析がなされていました。
私は天皇制周りの件に関して全く興味を持っていませんが、本件においては人権上あまりにも問題があること、また社会制度や差別意識に与える影響が大きいことから、触れておくことにします。

1.天皇制の是非
天皇制自体を廃止すべきと考えています。理由は以下の通り。

・本来、天皇は単なる象徴としてしか位置づけられていないが、保守派とやらが権威の衣服を無理やり大量に着せたことにより、天皇に多大な権威づけがなされてしまった。もし今後、政治的権力の獲得を画策する者が天皇となり、天皇の権威を利用したい保守派とやらと手を組んだなら、もはや歯止めが利かなくなる可能性が高い。
なお、言動や退位の念に見られるように、現天皇自体はおそらく権威を得たいなどとは考えておらず、これは天皇の意思とは関係ないところでなされている。
・80歳を超えるおじいさんを、天皇が大事などとほざく保守派とやらが未だこき使おうとしていて、おまけに退位の意思に対してまで文句を垂れる始末。老齢までこき使われ、辞めると言っても横やりを入れられるのであれば、人権上多大な問題がある。

私自身は現天皇に対して特に負の感情はありませんし、天皇制も特に必要と考えてこそいないにしても、政治上・人権上の問題を起こす危険がない限りは黙認して構いませんが、保守派とやらの手によってなされている上2つの件はこの両方の問題を引き起こすものですから、こうなると天皇制に反対の意思を表明せざるを得ません
以上、文句がある人は保守派とやらにどうぞ。

2.天皇に対する言葉遣いの是非
日本のマスコミでよく見かける「○○さまが○○されました」というあれです。
私はこれを廃止し、一般的なニュースで見られる通常の言葉遣いにすべきと考えています(芸能ニュースでもあるまいし、あれ自体が必要かというのは別の問題なので置くとして)。

人類の生活を大きく進歩させたり、人命を救うために多大な貢献をしたりと、世の中には素晴らしい成果を残した人が存在します。
ところが、いくら多大な成果を上げ、何千何万の命を救い、世界中の人々の尊敬されようとも、彼らが「○○さまが○○の研究成果を発表されました」などと報じられることはありません。その一方、皇族一家に関してのみは、功績など上げようもない赤ん坊すら「○○さま」と呼ばれ、大げさな敬語が使われるのです。
これは理不尽かつ無意味であり、全く道理に合いません。皇族に対して権威づけをする道具としかなっておらず、その権威が天皇の政治的利用という形で結実すれば、誰にとっても最悪の結末にしかなりません。よって、通常の言葉遣いによる報道とするのが妥当です。
なお私は、現天皇は「人として」まともな人間であるとは考えていますが、「天皇だから」尊敬しようなどとは全く考えません。その人の人間性や功績ではなく、肩書や属性(出自、人種、民族、肌の色、性別など)を理由として尊敬すべきか貶めるべきか決めるなどという思想を、私は一切容認しません。

3.女系天皇の是非
当然、認めるべきです。

天皇の血筋がどうなろうが私には関係ありませんが、天皇制が堂々と女性排除をやっていることには国内の性差別を助長する効果しかありません。
「伝統」などと意味不明なことを並べ立てる輩もいますが、そんなものは知ったことではありません。しめ縄を飾るなり、豆をまくなり、伝統を重んじたいなら他者に迷惑をかけない方法でご自由にどうぞ。しかし、道のど真ん中に縄を張ったり、人ごみに対して豆を投げつけたり、手前勝手な伝統とやらによって人に迷惑をかけるのであれば、それを認めることはできません。
天皇は良くも悪くも日本の象徴であり、日本社会に与える影響が大きいものです。この象徴的制度が性差別を公然と行い、社会に対して性差別の見本を示している状況を容認することなど絶対にできないのは言うまでもありません。

4.一代限りの規定の是非
言うまでもなく、一代限りではなく永続的な改正とすべきです。

結論ありきで有識者会議とやらを用いる安倍氏のやり方は第一次の時から全く変わっていませんが、現行規定を変更されたくないという欲望に基づく、自称保守や自称有識者会議のつまらない有識者ごっこに付き合ってやる必要などありません。
一代限りの適用とすることは、すなわち現行の非人道的かつ差別的な規定は今後とも温存し、今回の件はあくまで例外であると宣言することを意味します。そのようなものでお茶を濁させるべきではありません。永続的な改正とし、かつ現行の理不尽・非合理・人権無視・差別的な部分に大幅に切り込むべきです。
なお、現天皇の退位と他の制度改正については別物とする意見もありますが、私はとりあえず人道を優先して現天皇の退位を先行することには反対しないものの、今回の退位問題は現行制度の非人道・非人権・差別性が表面化したうちの一つであって、これらは明らかに連続した問題と考えています。