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2017-03-11 の記事 - 2017-03-11
森友・籠池理事長、退任の意向 娘に引き継ぐ考え

【森友学園】小学校の認可申請取り下げ、籠池理事長は辞任へ 長男「安倍晋三総理以下、どうぞよろしく」

籠池氏の責任の取り方としても、一連の政治問題としても、どちらの観点から見ても全くの無意味です。

氏が理事長を辞めたところで、同様の思想を持つ一族に地位を譲るのでは引責になっていませんし、それで自分は完全引退して二度とかかわらないと確約するならまだしも、籠池氏は今後とも何らかの形で運営にかかわり、学校開設にも再びチャレンジする意向を平然と語っています。これではただ理事長の名前が書き変わるだけに過ぎず、実質的には何の意味もありません。
安倍記念小学校の認可が絶望的となって取り下げられたこと自体は、何ら落ち度のない児童が虐待される恐れがなくなったので喜ばしいことですが、このような学校が認可される可能性があったこと自体が最初からおかしかったのであって、ただ本来通り得ないものが通らなかっただけです。通っていたら莫大なマイナスであったものがゼロになっただけで、何かが良くなったわけではありません。
当然、本人は何が悪かったのかなど全く理解していません。たとえ腹の中では再びやる気であったとしても、これを悪事だと認識していれば口先では取り繕うはずで、堂々と今後もかかわるだの再申請だの口にするわけがありません。今後も条件さえ整えば、不正でも虐待でもヘイトスピーチでも行うことにためらいはないでしょう。安倍一派や日本会議関係者の例に漏れず、あまりにも異常な人間と言わざるを得ません。
繰り返しますが、状況は何一つとして変わっていません。尻尾を切られて責任を押し付けられたはずの籠池氏すら、責任を取るようなことは何もしていないのです。

そして当然、この「何も責任を引き受けていない引責」によって一連の政治問題を終わらせることがあってはいけません。
そもそも今回のような幕引き演出は、以前からある程度予想されていたことです。さすがにここまで徹底的に責任を取らない引責によってそれがなされるというのは悪い意味で予想以上でしたが、いずれにせよこの問題に触れられたくない自民や維新といった連中にとって、森友学園や籠池氏は鼻つまみ者でしかありませんでした。
あれだけ大絶賛して懇意にしていた相手を少しは擁護してやるどころか、そろいもそろって情け容赦なく切り捨てにかかる様は無残としか言いようがなく、安倍氏と食事友達のマスコミの面々には「籠池氏は明日のあなただ。本当にそれでいいのか」と問いたいところですが、ともかくこれが彼らにとっての最適な落としどころであるわけです。
しかし言うまでもなく、森友学園と政治をめぐる問題には現状ほとんど手が付けられていません。安倍夫妻やその同類と仲良しの日本会議の相手に対し、国民の財産から異常なプレゼントがなされ、認可がやたらと上手くいき、しかも虐待ヘイト教育が安倍夫妻などから大絶賛されていたことについて、まだ事実はほとんど解明されておらず、しかも誰一人として責任を取った者はいません。籠池氏らは単に妄想をこじらせた異常者でしかなく、政治の力なしには大それた不正も小学校設立も何もできなかったはずなのに、です。ここで追及が消滅するならば、本件は「うやむや」どころか「一切不明のまま」終わることになります。
繰り返し述べていますが、この問題は現代日本社会の病理が表面化したもので、その地下には安倍内閣、日本会議、自民、維新、自称保守が実現させようとしている教育、ヘイトスピーチといった現代日本をむしばむドス黒い根が広がっています。これに切り込まないことはつまり、現代日本の問題に背を向けることと言っても過言ではありません。
同時に、在特会のヘイトスピーチ、親学による発達障碍児に関する偏見扇動などがそうであるように、また今回も安倍一派・日本会議連中らの理想の教育(虐待)やヘイトスピーチによる被害者が出たように、彼らの妄想が実現されれば必ず被害者となる人が出ます。決して放置してはならない問題なのです。

そして、仮にこのままこの問題が消滅してしまい、事実を明らかにすることも政治家に責任を取らせることもなく終わってしまったらどうなるか。
政治家連中がどれほど悪質で根が深い不正を行っても、下っ端が引責にも何にもなっていない引責ごっこをすれば万事解決、という最悪の前例が作られることになるのです。いらなくなった者を切り捨てて済ますのは連中の定番ですが、それどころか籠池氏のようなつまらない下っ端にすらダメージがない、不正連中にとってはこの上なく最高の展開です。
今回の件ほど(主に登場人物のせいで)次から次へとボロが出るような問題もそうそうなく、それですら今のところ責任を取った者は事実上一人もいませんので、これさえ前例にできればもはや大抵の不正はフリーパス、今後は政治家はおろか鉄砲玉ですらもろくに責任を取らなくてよい状態となることでしょう。

今回の問題、籠池氏の辞任や認可申請取り下げによって終了させようとする試みを見ても分かるように、安倍一派が一定の危機感を持ったことはおそらく確かです。マスコミが連日この問題を報じ、森友の問題は世の中に広く知られることになりましたので、とうとう支持が揺らぎかねないというわけです。
ただ、安倍内閣は政治でも閣僚の不正でも教育思想でも差別扇動でも、これまでいくらでも問題となるようなことをやってきました。森友の件はその多数の問題の中の1つでしかなく、違いといえばある程度の報道がなされたか否かだけです。たかだか森友の一件だけでここまで簡単に大騒ぎとなり、内閣の支持が揺るぐほどの衝撃となるのであれば、これまでの問題がしっかり報道されていればどうなっていたかは言うまでもありません。
森友学園の教育やヘイトスピーチなどは異常なものとして世の中に強い印象を与えましたが、安倍夫妻が教育方針を絶賛したことからも分かるように、安倍一派が同様の思想を持っていることは以前から周知の事実でした。今さら異常だ異常だと騒がれても、たかだか学校法人の理事長が異常と発覚したら報道する割に、その異常な思想を持つ内閣が何年も前から日本のトップに君臨して政治を動かしているのにそれを報道しなかったのは何なのかと言わざるを得ません。
また、本件によって支持離れが発生しているとしても、おそらくその理由の多くは「森友学園の疑惑が報道されているから」であって、「森友学園が見せつけてきた異常さを通じて、自らが支持していた内閣の狂気と異常さを認識するに至ったから」である割合は残念ながら低いであろうと言わざるを得ません。であるならば、これで報道が先細りになれば問題はすぐにでも消滅してしまうことでしょう。
安倍一派・権力にとって危機的であるこの問題が、たとえ不十分であってもしっかり真相究明に向けて追及されていくか、このまま消滅することで逆に好き放題不正を行っても大丈夫な前例に作り替えられてしまうかは、メディア次第の状況です。そして私は、つくづくそれに期待していません。