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2017-04-30 の記事 - 2017-04-30
アマゾン アカウント乗っ取り被害相次ぐ 勝手に出品

私は基本的に店頭で買えるものを通販で買うことはなく(割引クーポンなどで非常に割安になる場合などは例外)、輸入品や地域限定品を購入するのに利用しているため、今のところAmazonの出品物を購入したことはなく、利用した例のすべてがマーケットプレイスの出品者出荷商品です。

それで本件ですが、このところあり得ない値段の商品がそこかしこに出品されており、当然のごとく出品者フォーラムは大混乱、という状況になっていました。
これでは出品者の方々も大変だ、などと考えつつフォーラムを見ていましたが、そこで「シナ人」なる蔑称が用いられた書き込みを見てしまってげんなり。たとえ中国の詐欺グループがかかわっていたとしても、悪いのは詐欺師であって、中国人を侮蔑的に呼んでいい理由にはなりません。
実際、このフォーラムには返品詐欺にあったなどの切実な声がたびたび書き込まれていて、その詐欺犯の多くが日本人であることは疑いようもありません。しかし、日本人の詐欺師がいることを理由として日本人を蔑称で表記した書き込みなど見たことがありません。
詐欺師に対して憤るのは当然の感情ですし、商売に大きな打撃を受けた出品者、あるいは乗っ取りの被害者ともなればなおさらでしょう。しかし、この異常事態における怒りが詐欺師ではなく、特定の人種・民族などの属性に向いてしまったらどうなるか。これがレイシズムの恐ろしさです。

そして当然ながら、マーケットプレイスの出品者について評価や出品物、価格などの下調べを行い、詐欺やトラブルにあう可能性を十分に下げることはできますが、出品者がレイシストであるか否かなど調べようがありません。
運悪くヘイト出品者に発注してしまったとして、もし何らかの理由で自分がマイノリティなど「攻撃しても構わない属性の相手」と認識されたらどうなるか。あるいは、日本に暮らす中国人や韓国人の方、日本人でも海外にルーツを持つなどの理由から中国・韓国風の名前の方などが注文したらどうなるか。公開のフォーラムにおいてすら、中国人からの注文はキャンセルしているだの、Amazon日本法人の社長が中国系だから詐欺と結託しているだの(Amazon上層部への批判はあっていいが、人種を持ち出すのはおかしい)と発言されるほどですから、フォーラムにはとても書けないような差別的対応を受けたとしても不思議ではありません。
今回の詐欺の件に関しては、一部で「マーケットプレイスの商品には危険がある。Amazon販売の商品を選ぶべき」のような報道がなされている例があるようで、出品者から憤りの声が出ていましたが、別の意味ながら報道は正しいと言わざるを得ません。少なくとも私は、この詐欺問題によって利用を控えようとは考えない一方、フォーラム上のレイシズムは利用への警戒を呼び起こすのに十分なものでした。これでは特にマイノリティの方々などは、不安なく利用できなくなってしまうでしょう。他者の批判的な報道には敏感である割に、自分たちが負の広告塔になっていることには無自覚ないい例です。
しかし、歩いていたら透明の棒にあたった気分というか、なぜこんなところでまでヘイトを目にする羽目になるのか。頭が痛い限りです。

「国内の敵を潰す」という百田尚樹氏 つぶやきは「共謀罪」認定?

残念ながら、自民党一派に尻尾切りされるようなことをやらかした場合を除き、百田氏が何を放言しても共謀罪に問われることはないでしょう。

ところで、問題はここです。

>百田氏に発言の真意を問うと、こう答えた。

>「冗談半分に決まっているじゃないですか。言葉が過ぎたのは事実なので、その文言は削除しました。ただ、それだけ朝日の記事に腹が立ったということです」


まさに予想通りの返答です。
百田氏の望みは、マイノリティや「敵」を自らの手を汚して殺すことではありません。世の中の差別を扇動し、他人が「敵」への攻撃行動を取るように誘導するのが目的なのです。
これはつまり、ルワンダのラジオや関東大震災の流言、幸いにも大事にはなりませんでしたが熊本の虐殺扇動デマツイートなどと同じです。ラジオ放送や流言、虐殺扇動ツイートなどをいくら行ったところで、物理的に人を殺すことはできません。しかし、これらによって他人を扇動し、虐殺を起こさせることなら可能です。

もしヘイトスピーチの危険性を理解していない有名人が、つい冗談のつもりで過激な差別的発言をしてしまい、そこに「参加します」「自分も殺ります」などといった狂気じみた返信が寄せられたら、さすがにこれはまずいと気づくことでしょう。このような不用意な発言は冗談では済まされないものと悟り、その後は控えるようになるはずです。
しかし、百田氏はヘイトスピーチを長きにわたって何度も繰り返してきた人物です。たまたま冗談のつもりで言ったら大騒ぎになった、などというラインはとっくの昔に超えています。そして当然、ヘイトスピーチがどれほど重大で危険なものかはこれまで多数の人から散々指摘されているはずですが、意に介す様子もありません。百田氏はまず間違いなく、自分の差別扇動行為の効果を理解しています。
しかし同時に、自分が手を汚すつもりもありません。差別デモ参加者の中には自ら事件を起こして逮捕される者もいましたが、百田氏はおそらくそうはなりません。今回の件を「本気です。日本の敵を半殺しにして何が悪い」と答えるならまだ異常者ではあっても筋は通っていますが、「冗談半分に決まっている」なる返答の仕方からも、巧妙に逃げ道を残すように立ち回っていることが見て取れます。
もし百田氏の発言に扇動されて事件を起こす者が現れても、百田氏は間違いなく何食わぬ顔で犯人を切り捨てにかかるでしょう。それこそ「あんな発言は冗談半分に決まっている」と鼻で笑いながら。

差別扇動といえば、このほど今村氏がまたバカをやって辞任しましたが、それで「復興大臣が避難者に対する攻撃を解禁した」事実が消えることはありませんし、今村氏や内閣はそれを打ち消す努力をしてもいません。それどころか氏を擁護する論外な者までいる始末で、事の重大性が全く見えていないようです。
内閣のメンバーが事実上の対被災者版在特会となり、避難者に対する差別を扇動した余波は、人種や障碍などに対する差別ほど表立ったものとはならないにしても、今後とも社会に残り続けることでしょう。