Message PHP
[Homepage] [Script Top] [Administrator]

2017-06-25 の記事 - 2017-06-25
ヘイトスピーチで在特会が再び敗訴 大阪高裁が一審支持

女性差別との複合差別も認定され、それ自体は申し分のない判決です。ただ、賠償額がたった77万円なのは行いに対して安すぎますし、裁判費用や労力を考えると金銭的には無駄であり、被害にあった人々が訴えを起こして被害を回復できるような額では到底ありません。
つまり、散々侮辱されて傷つけられた被害者が、さらに時間と労力と金をドブに捨て、傷をえぐられることを覚悟の上で立ち上がり、いわば捨て身か痛み分けのような方法で反撃しなければならず、さもなければ差別主義者には何の被害もないわけですから、被害者の訴え任せではヘイトスピーチの拡大を防ぐことは極めて困難です。
さらに言えば、現状のヘイトスピーチ自体が法の欠陥を突いていて、今回の件では李信恵さんという特定個人が対象であったために裁判が起こせたものの、特定の個人・団体を指定せずに属性を攻撃する行為には明確な被害者が存在しないため、裁判などの手段すら取れない場合が多いのが現実です。
ヘイト本があふれかえった理由もここで、実在の人間についてあることないこと書き連ねるのと比べてリスクが圧倒的に低く、嘘でもデマでも何でも書くことができます。李さんはヘイトデマサイトの保守速報も同時に訴えていますが、これにしても自身に対する誹謗中傷を理由に訴えているのであって、特定個人を対象としない差別にはまともに対抗できません。結果、差別は極めて手軽で安全な趣味や商売道具と化しているわけです。
ただし、実際にはヘイトスピーチは被差別者を傷つけ、さらには重大なヘイトクライムを引き起こします。熊本の震災では虐殺扇動デマが垂れ流され、相模原では障碍者の殺戮が発生しました。戦前や海外の例まで含めれば、最悪の事態に至った実例はいくつもあります。事の重大性に法が全く追い付いていないのです。

「民族差別と女性差別の複合差別」在特会に賠償命じる

>判決について在特会=「在日特権を許さない市民の会」と元会長の代理人を務める弁護士は「思想統制や表現規制を招くヘイトスピーチ規制の危険性について警鐘を鳴らし続けたい」というコメントを出しました。

ヘイトスピーチこそが立場の弱い人々を委縮させて自由な言論を封じ、また甚だしくはルワンダでフツ穏健派も殺害されたように思想統制を招くため、ヘイトスピーチを認めることと表現・思想の自由の保証は決して両立し得ません。表現や思想の自由を守るには、ヘイトスピーチと戦う必要があります。